良いことも悪いことも、留学経験は必ず人生のプラスになる

留学先:Simon Fraser University(カナダ)

私立高等学校卒業 A.Yさん

2016年3月 高校卒業
2017年2月 Langara College 附属英語コース(LEAP)入学
2018年1月 Langara College Associate Degreeコース入学
2020年1月 同コース修了し、Simon Fraser University 学士課程へ編入
2021年5月 同大学卒業予定

 

海外の大学に留学をしようと思ったきっかけは?

 中高一貫校に通っていたので、大学受験が漠然と選択肢としてありました。最初は日本にある国際的な学風の大学に進学して、交換留学などで海外の大学へ行くことを考えていました。しかし高校3年生の時に国内大学のオープンキャンパスに行き、イメージしていた国際的な大学生活とは違うと感じました。親に相談し、「海外の大学も調べてみたら」とアドバイスをもらいました。その後、留学専門のカウンセラーに相談し、自分のやりたいことができると感じたので、そこからは進路を「留学」と決めて勉強を切り替えました。

 

留学前に英語をどのように勉強したのか?

 結構しっかりと英語を勉強していました。それに加えて、TOEFL対策の塾で、テスト対策やエッセイ対策のクラスを選択して勉強しました。高校の授業も、英語以外の教科の授業ノートを英訳して語彙を増やしたり、海外ドラマを見たりして、英語に慣れることを意識しました。毎日書いていた英語日記は、留学してからも続けています。

 

留学後に、英語で苦労したことは?

 最初に入ったランガラカレッジの英語コースは、厳しいことで有名です。厳しいコースを好んで選んだのですが、1日4時間分の宿題が出るといううわさ通りのハードな毎日で、初めはすっかり自信を失くしてしまいました。しかし、先生たちがとても熱心に教えてくれ、また大学の授業を受けている日本人や他国からの留学生仲間が助けてくれて、そのうち授業にも慣れて留学生活が楽しくなりました。自分が大変だった分、学部生になってからは、ランガラカレッジの国際教育の親善大使の仕事を通して、新入生の皆さんが早く大学生活に慣れるようにサポートする側になり、卒業式では留学生代表に選ばれてスピーチをするまでになったことを、家族がとても喜んでくれました。

 

大学では何を勉強している?

 ランガラカレッジでは編入のための一般教養課程に入りました。言語学や心理学、認知科学などのクラスを履修して、心理学をもっと勉強したい気持ちになったので、今の大学へ編入しました。現在は心理学専攻の3年生で、1学期間に3コースを履修しています。一番興味があるのは子どもの脳の発達を学ぶ発達心理学、講義内容で気に入っているのは認知行動学です。今は新型コロナウイルス感染防止対策の影響で、講義はほとんどオンラインで受けるので自分のペースで勉強できるという良さもありますが、やはり隣に偶然座った人と親しくなるというような機会が減ってしまったことはとても残念です。

 

サイモンフレイザー大学はどんな大学?留学生活について教えて!

 大学はカナダ西部のブリティッシュコロンビア州にあり、キャンパスはバンクーバーとその近郊に合わせて3つあります。私が履修している授業は、ほとんどがバーナビーという小高い山の上にあるメインキャンパスで行われます。国内の総合大学のランキングでは「学生の満足度と世間の評判」で長年1位をとっている大学で、私がサイモンフレイザー大学を選んだ理由の一つも、学生へのケアが充実しているという点です。緑が多くとても素敵なキャンパスで、授業以外の時間は図書館で勉強をしたり、友達とプロジェクトに取り組んだりしています。
 ランガラカレッジにいる間はホームステイだったので、夕食までに家に帰り、家族と一緒に食事をして、そのあとは自分の部屋で勉強をして一日が終わるという、受験生時代とあまり変わらない生活をしていました。大学編入後は、友人とアパートをシェアして自炊生活をしています。今はコロナの影響を受けて家からリモートで出席する授業が大半なので、早く以前のようにキャンパスで友人と意見を交わし、食事にも気軽に行けるようになることを願っています。

 

今後の進路について

 留学当初はカレッジ卒業しか考えていなかったのですが、今は大学に編入して心理学を学んでいます。編入を考えていた頃は、大学を卒業したらとりあえず日本に帰国して留学経験を活かせる仕事につければと漠然と思っていましたが、最近は大学院へ進学することも検討しています。まだ時間はあるので、じっくりと考えていきたいと思っています。

 

これから海外の大学進学を検討する日本の高校生へメッセージ

 これから海外への留学を考えている高校生はきっと期待と不安でいっぱいだと思います。留学は楽しいことや素敵な出会いもいっぱいありますが、日本にいれば経験しないような辛い出来事に遭遇するかもしれません。しかし、良いことも悪いことも、その経験は必ず人生のプラスになると思います。海外生活で私が最も学んだことは、さまざまな価値観や環境に対する“自分の無知さ”です。自分の無知さを認識できたおかげで、もっと知りたいという欲求も出てきて、世界を知ることに対して貪欲になることができました。1年前にはコロナの影響でここまで世界が変わるとは誰も考えられなかったと思いますが、このような時でも「なんとかなる」という自信を持つことができる自分がいるのは、留学経験のおかげだと思っています。現状に悲観的にならず、海外の大学にチャレンジしてほしいと思います。

 

 

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