日本の大学からアメリカへ。苦労の先にあったもの

画像イメージ:ワシントン州第一の都市シアトルの街並み

ワシントン州立ウェスタンワシントン大学

Western Washington University

Accounting専攻  K.K.さん

公立大学文系学部

2005年4月 日本の大学へ入学
2009年3月 日本の大学から、海外大学への進学を検討
2009年8月~10月

アメリカのワシントン州シアトルの語学学校(ELS Language Center) に集中英語講座受講、カレッジ入学準備

2010年1月 Bellevue College入学
  Bellevue College 卒業(専攻:Business Administration)
2012年1月 Western Washington Universityの3年生に編入
2013年6月 Western Washington University卒業(専攻:Accounting)
2013年9月

日本に帰国後、大手会計事務所にてアドバイザリー業務に従事

留学前の英語力はどうでしたか?

 日本で大学受験をする際、英語は得意科目でしたが、高校生の段階でリスニングやスピーキングに触れる機会はほとんどありませんでした。

 また、日本の大学入学後は、英語の勉強をしていなかったので、大学の英語の試験で「tell」の過去形を「telled」と回答してしまうほど、英語力は落ちていました。

 

留学前はどのように英語の勉強をされましたか?

 留学前は、留学エージェントで提供されていた英会話コースに通っていました。また、所属していた日本の大学で開催されていた英会話クラブにも通って、英会話の練習をしていました。リスニング・スピーキングについては、大幅に能力を向上させることはできませんでしたが、英会話に慣れておくことで、気持ちの余裕はできたと思います。文法・語彙については新しい教材を購入したりはせず、大学受験で利用していた単語帳等で再度インプットをしました。アメリカの大学進学を前提としていたので、リーディング・ライティングの力を伸ばすための語彙力等が必須と考えていました。文法・語彙は以前に学んだ内容のやり直しになりますので、インプットのスピードは速かったです。このような努力の結果、語学学校のテストでは比較的良い結果が得られ、カレッジ入学までの時間・費用の節約になりました。

 

カレッジから編入する大学はどのように決めましたか?

 Bellevue CollegeでのGPAは3.9を超えていました(GPAは4.0満点)。このGPAですと、州外を含め、幅広く選択肢はあるのですが、同じ州内の方がスムーズに単位の移行ができる(=卒業まで時間がかからない)ため、ワシントン州内の大学に絞って編入先を検討しました。そして、「専攻したい学部(会計学)」「卒業までにかかる時間」「学費」を考慮し、Western Washington Universityに編入することにしました。

 University of WashingtonやSeattle Universityなど、ワシントン州内で会計学が専攻できる大学は他にもありましたが、それらの大学はWestern Washington Universityと比べると、約2倍も学費がかかります。また、これらの大学は非常に人気があり、奨学金を得られる可能性も低かったため、Western Washington Universityに進学することを決めました。

 この他、Western Washington Universityは、他の大学のように研究機関を兼ねた大学ではなく、あくまで教育を主体とした大学であったことや、キャンパスのあるベリンハムという都市がシアトルから車で2時間ほどの距離にあり、緑豊かで治安も良く、学業に専念できそうだということも、魅力的な特徴でした。

 

留学先の大学の専攻は何ですか?専攻を決めた理由を教えてください。

 編入先のWestern Washington Universityでは会計学を専攻していました。Bellevue Collegeで「会計学基礎」の授業の先生と仲が良かったこともあり、大学内で会計学のチューターを勤めました。その後、その先生の勧めもあり、会計学を専攻することに決めました。会計の専門職に就くことまでは考えていませんでしたが、どの業界・業種であれ「数字を読み解く力」は必要なスキルだと考えたからです。

 

大学での勉強はどの程度でしたか

 平日は終始勉強をしていました。授業時間も含めると1日8~10時間程度だったと思います。テスト期間やレポートの提出期限が近いと、15時間ほど勉強した日もあります。ただし、週末など休日には、友人と遊んで、勉強から離れるようにするなど、勉強のモチベーションを保つために、1週間の中でメリハリをつけていました。

 

現地の大学生活の様子を教えてください。

 大学の授業で成果を出すことはやはり大変でした。アメリカの大学生の多くが、自分で教育ローンを組んで高等教育を受けています。良い成績で卒業し、良い仕事につき、将来、自分でローンを返済していかなくてはなりません。そのため、彼らは授業にとても真摯に取り組んでいます。特に4年生にもなると、一般教養ではなく専門的な科目を中心に履修するので、より具体的なキャリアをイメージしている学生が多く、競争は熾烈になっていきます。

 その中で語学に壁のある留学生が良い成績を得ようとする場合、現地の学生の何倍もの努力が必要です。現地の学生より何倍も時間をかけて必死にくらいついていく、その努力は結果として自分に返ってきましたが、もう二度と経験したくないと思うくらい大変でした。

 

留学後の就職活動はどのようにされましたか。

 私は会計学専攻でしたので、学んだことを生かしてキャリアアップするという観点から、会計事務所やコンサルティングが第一希望の業種でした。最終的に日本で仕事をしたかったのですが、最初に海外で就職してしまうと、日本の企業文化に慣れるのが大変だと思い、最初は日本での就職を考えていました。

 留学生にとっては定番の「ボストンキャリアフォーラム」に参加した当時、日本での勤務を前提として採用に来ている会計事務所は現在働いている会社だけであり、内定もスムーズにもらうことができ、その会計事務所で働くことに決めました。

 

これから海外の大学を目指す日本の高校生にアドバイスやメッセージ。

 海外の大学を目指すことは、日本のどの大学に進学するかと同じように、将来の目的を達成するための手段の一つにすぎません。

 自分が将来どういうことしたいのか、夢は何かをイメージし、将来の方向性をもって留学することをおすすめします。

 

 

 

 

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