アメリカのカレッジからカナダの大学へ
キャンパス内の風景
Simon Fraser University
Resource Environmental Management 専攻 C. H. さん
公立高校卒業
2014年3月 | 公立高校卒業 |
2014年4月 | アメリカの語学学校入学 |
2014年8月 | Hesston Colllege入学 |
2016年5月 |
Hesston College卒業 日本へ一時帰国 |
2017年9月 |
Simon Fraser University |
留学の動機 海外の大学に留学しようと思った理由やきっかけは何ですか?
もともとは日本の大学に進学するつもりでしたが、特別行きたい学部も挑戦したいことがはっきりしないまま、4年間も日本の大学に通うことに不安がありました。「アメリカやカナダの大学であれば、専攻の変更が比較的しやすいし、海外に行ったら、やりたいことが見つかるかもしれない。やりたいことが見つかったら、その学問を専攻しよう。」という、すこし軽い気持ちで海外の大学に行こうと考えました。
英語力 留学前の英語力はどうでしたか?
高校生のときには、英語の模試で偏差値33をとってしまうほど苦手で、語学学校(ELS)は102レベル(初級)からのスタートでした。初めてのホストファミリーとの会話はほとんど理解できませんでした。
英語力 留学前にはどんな英語の勉強をしましたか?
特別な勉強はしませんでした。「行けばなんとかなる!」と思っていましたが、今は事前に勉強しておけばよかったと後悔しています。
どのように英語力を伸ばす工夫をしていますか?
アメリカの語学学校には約4か月通ったのですが、語学学校の授業のおかげで英文法への理解が深まり、リスニング力が伸びたと思います。
語学学校修了後、同じくアメリカにあるHesston College という小さなカレッジに2年間通いました。Hesston Collegeでは、与えられた課題やテストに手を抜かず、全力で取り組みました。その結果、特にライティングやリーディング能力が向上しました。その後、日本に一時帰国したのですが、帰国している間は、リスニング力を落とさないために、頻繁に洋楽を聴いたり、海外のドラマを見たりするようにしていました。
そして今年(2017年)、カナダのSimon Fraser Universityに入学しました。2年間のアメリカ留学では、特にスピーキングが苦手なまま、ずっと避けていたので、そんな自分を変えようと思い、通常の授業に加え、大学が行っているinternational student向けの二つのプログラムに参加することを決めました。
一つは”conversation program”という、週に1回、カナダ人のパートナーとマンツーマンで会話をするプログラムです。私はそこで文法や発音のミスを直してもらいました。文法や発音のミスが直ったのももちろんですが、このプログラムでは英語を話すことへの憂鬱さがとても軽減されました。
もう一つは“Language Exchange”というプログラムです。このプログラムは、自分が学びたい言語と教えられる言語を登録して、マッチしたパートナーと週1回、お互いの言語を教え合うというものです。日本に興味のある人とマッチングするので打ち解けやすいですし、英語で日本語の文法のことを説明する機会は滅多にないので、とてもいい経験になりました。
Conversation programで使った教材
英語以外に準備したことは何ですか?
アメリカに行く前は特別準備をしませんでしたが、カナダに行く前は、カナダ人に聞かれたときに備えて、日本の観光名所やお勧めのスポットなどを説明できるように、事前に考えておきました。
留学先の大学の専攻は何ですか?大学と専攻を決めた理由を教えてください。
カナダのSimon Fraser Universityを選んだ理由は、日本人が少ない点、留学生へのサポートが厚い点、ビジネス専攻が有名だという点です。
また、Simon Fraser Universityでの専攻はResource Environmental Management、副専攻はBusinessです。
Resource Environmental Managementを専攻に決めた理由は、Hesston Collegeで授業を受けた際に、環境問題や、人・組織をマネジメントすることに興味をもったからです。また、カナダはとても環境問題に力をいれていますし、自分の興味・関心とマッチしていると思ったからです。
副専攻にBusinessを選んだ理由は、人・組織のマネジメントに関連して、Human Resource Managementについて学びたいと思ったからです。
大学での授業の様子などを教えてください。語学コースとの違いを感じることはありますか?
語学学校や語学コースとの一番大きな違いは人数だと感じます。生徒が35,000人程いる大規模な学校なのでほとんどのクラスが100人を超えています、そして語学学校や語学コースでは、英語ができないことが前提ですが、大学の授業ではそうではありません。そういう点では少しプレッシャーを感じています。しかし、私の大学ではTeaching Assistant (TA) が各クラスについているので、クラスで分からないことや、質問があっても気軽に聞きに行きやすい環境が整っています。
勉強時間はどのような感じでしょうか。
履修しているクラスにもよりますが、テスト前や課題の提出前は、終日を勉強で費やすことが多いです。授業の予習や復習だけのときは、1日3時間ほど勉強しています。もちろん、気分転換にダウンタウンに行って、遊ぶこともあります。
大学の近くから見える風景
カナダの大学生活の楽しいところと大変なところなど教えてください。
カナダは移民国家といわれていることもあり、日本を含め、他の国の文化に興味をもつ学生が多く、“Welcome to Canada!” という雰囲気を感じるので、過ごしやすいです。そして、様々な背景をもった学生が多いので、色々な考え方に触れる機会が多いです。そのため、クラス内のディスカッションや日常会話の中で驚くことや、学ぶことが多く、とても楽しいです。それから皆、学ぶことへの意識がとても高く、辛い課題でもお互いに励まし合いながら課題に取り組むことができるので、そこも楽しい点です。
大変な点はやはり、課題の量やテストの多さです。受講クラスによっては、何度もプレゼンテーションがあり、何週間も前から準備をするので大変です。
将来の希望、進路に関して教えてください。
まだ明確には決めていませんが、日本で働くなら人事関連の仕事に就き、キャリアを積んだあとにカナダに戻り、その経験を生かし、職場環境の改善に関わる仕事をしたいと思っています。
カナダで働くなら環境系の仕事に就き、そこで学んだ事を日本に持ち帰り、日本の環境問題の改善に努めたいと思っています。
これから海外の大学を目指す日本の高校生にアドバイスやメッセージ
アメリカに初めて行った際に私が感じたのは「もっと英語を勉強しておけばよかった」ということです。「文法を知らなくてもなんとかなる、英語を話すのに文法は必要ない。」という考えの方もいると思いますし、一理あるかもしれません。
しかし、もし海外の大学で「成功」したいのであれば、しっかりと文法や単語を勉強してから行くことをお勧めします。留学して、自分が何をしたいのか、将来のプランをきちんと立てておくと良いと思います。 そして、海外の大学へ行った後で一番大切なのは「なんでもやってみる」という精神です。ありふれた言葉になってしまいますが、挑戦しなかったら何も得られません。けれども、挑戦したら必ず何かを得られます。是非色々な事に挑戦してみてください。私達が自分で思っている何倍もの可能性が私達にはありますし、挑戦した分、素敵な経験ができます。心から応援しています。