UCLAで学んだ4年間と、その先に広がる未来

今回のインタビューは、アメリカの大学へのご進学を経験された池上聡太さん。高校時代から現在に至るまでの道のりや、留学で得た学びについて伺いました。

2017年 西武学園文理高等学校 普通科 卒業
2018年 ディアブロバレーカレッジ入学
2020年 UCLA ビジネス経済学部 編入学
2022年 UCLA ビジネス経済学部 卒業、合同会社FーMINUS 創業
2024年 株式会社留学情報館 / イングリッシュイノベーションズ株式会社 取締役就任
(現在)

 

アメリカの大学へのご進学を決意したきっかけは何ですか?

高校3年生の夏までは日本の大学を一般受験するつもりでした。でもふと「このままの人生でいいのか」と疑問が湧いたんです。そんなとき、海外大学進学という選択肢を知り、「先の人生が良い意味で予測できない」ことに強く惹かれました。未知へのワクワク感が、最終的に大きな決断を後押ししてくれました。

 

留学準備はいつから何をしましたか?

高校3年生の夏休みから、日本の大学受験に向けた英語の勉強ではなく、海外大学進学を目指してより実践的な学習を始めました。
具体的には、TOEFL やIELTS の対策に取り組み始めたのですが、そこで初めて「本当の英語」に触れた感覚がありました。
これまでの学校での学びとは異なる内容に触れ、衝撃を受けたことを今でも鮮明に覚えています。当時の英語力は、センター試験(現大学入学共通テスト)で7〜8割程度の得点ができるレベルでした。しかし、英語の知識が豊富であることと、英語を使って論理的思考ができることは別のスキルであることを実感し、学習の仕方を大きく変えたことを覚えています。

 

留学先はどんな環境でしたか?

寮、ホームステイ、アパートでのシェアハウスと、様々な滞在スタイルを経験しましたが、私にとって最も快適だったのはUCLA の寮でした。
食事はとても美味しく、清掃サービスも整っていて、何よりも生活がとても楽でした。UCLA のキャンパスがある Westwood(ウエストウッド) は、大学を中心に発展した街で、町中にはUCLA 関係者や卒業生、大学関連の施設があふれています。
治安も非常に良く、アメリカ国内でも安全な地域として知られています。現地では「女性が深夜に一人で歩いても大丈夫」とよく言われるほどです。

 

留学中の1日のスケジュールを教えてください。

基本的には 月曜日から木曜日は、授業・課題・グループワークを中心に過ごしていました。金曜日と土曜日はオフの日として、友人と遊んだり課外活動に参加したりしていました。当時は友人と一緒に時計のブランドを立ち上げていたこともあり、オフの日はほとんど会議に時間を使っていたほどです。
日曜日は1日中課題に集中する日。ただし、テスト期間になると生活は一変します。約2週間は、全ての予定が勉強に置き換わり、朝から晩まで学問と向き合っていました。


上段一番左が池上さん

 

留学中に困ったこと、大変だったことはありますか?

英語で言いたいことがうまく伝えられず、悔しい思いをしたことを今でもよく覚えています。授業の中だけでなく、課外活動の中でよりチームを良い方向に進めるために改善提案する時にうまく伝えられない時が最も悔しかったです。解決策として、もちろん留学生活を続ける中で英語力は少しずつ伸びていったのはあるのですが、それ以上に大きかったのは考え方が変わったことです。
あるとき、ふと「彼らは英語のネイティブではあるが、自分は日本語と英語を少しずつ使える。自分にも別の強みがある」と思うようになりました。そう考えた瞬間、気持ちが楽になり、完璧な英語でなくても積極的に発言する勇気が持てるようになりました。語学力だけでなく、考え方や視点、メンタルなども留学中には必要なスキル・能力だと思います。

 

印象深い思い出はありますか?

やはり、一番印象に残っているのは卒業式の日です。留学中は楽しいことも大変なことも本当にたくさんありましたが、毎日がとても充実していて、時間はあっという間に過ぎていきました。
ただ、卒業式の日だけは特別で、これまでの苦労や努力を一気に思い出し、自然と涙が止まりませんでした。コロナ禍だったため両親を招待することは叶いませんでしたが、ビデオ電話越しに泣きながら感謝を伝えられたのは、本当に良い思い出です。さらに、先輩や後輩、先生など多くの方が卒業式に駆けつけてくれて、支えてくれた人たちの存在を改めて強く感じ、とても嬉しかったです。

 

留学をして一番の成果や成長したと思うことを教えてください。

留学を通して最も成長したのは、人間力だと思います。 特に、根性・忍耐力・行動力・コミュニケーション力は大きく鍛えられました。
中でも一番実感しているのは忍耐力です。自分の快適な環境を離れ、海外というまったく新しい場所で挑戦する中で、思うようにいかないことや辛いことも多くありました。それでも諦めずに前へ進み続けた経験が、自分を大きく成長させてくれたと思います。

 

就職活動はどのように実施しましたか?大学卒業後はどのような道に進みましたか?

学生時代から自分で会社を経営していたため、本格的な就職活動は行いませんでした。
ボストン・コンサルティング・グループの選考には参加し、日本の総合商社や大手企業からも内定をいただきましたが、最終的には自分で会社を経営する道を選びました。
現在は自分自身が多くの学びと経験を得た教育業界への恩返しをしたいという思いから、英語教育や留学に関するマーケティング、ブランディングの専門家として活動しています。

 

留学にかかった費用は?(奨学金の情報もお願いします)

私の場合、コミュニティカレッジに2年間、その後UCLAに編入し2年間だったので、それぞれ費用が異なります。コミュニティカレッジの2年間は年間学費150 万円、UCLA の2年間は年間学費600万円、生活費200万円くらいでした。奨学金は取得しませんでした。海外の大学は給付型奨学金を出すことが多いので、ぜひ留学エージェントなどのカウンセラーの方に相談してみてください。

 

留学を考えている方へメッセージをお願いします。

留学は楽しいことも多い分、辛いこともたくさんあります。ですが、留学することにより充実した人生を送ることができると思いますし、精神的な強さ、柔軟性、人間的寛容力など皆さんの人生に大きく役に立つ能力や経験値を取得できると思います。興味があるならまず、専門の方に相談し、一歩を踏み出してみてください。応援しています!

 

 

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