「留学」は一生にそう何度も来ないチャンス

留学先:Taylor’s University(マレーシア)Bachelor of Science

高等専門学校卒業 K.Wさん

2017年5月  Taylor’s University 学士課程入学(専攻:Bachelor of Science)
2019年12月 同校卒業
2020年 JICA(国際協力機構)へ就職

 

留学のきっかけと留学先を選んだ理由は?

 僕は中学を卒業後、高専(高等専門学校)の建築学科に進学しました。高専在学中にバックパッカーで東南アジアを周り、将来は途上国の開発に関わりたい、途上国で生活したいという想いが強くなり、海外の大学への編入を考え始めました。当時は英語も全く話せず、海外で働くなど夢のまた夢でしたので、英語で建築が学べる国に留学先を絞り、最終的には学費・生活費の安さと、大好きな東南アジアの雰囲気の中での生活に惹かれマレーシアへの留学を決意しました。

 

留学先はどのような大学でしたか?

 現地の優秀な学生が多く通う私立大学です。2014年に開校した新しく開放的なキャンパスに多くの学部が集う一大総合大学で、観光・イベント系の学部はもちろん、エンジニアリング系やアート系の学部も一通り揃っています。
クアラルンプールの中心部からは電車で1時間程度かかりますが、周辺にはSunway大学、Monash大学、INTI大学のキャンパスもあり衣食住に困ることはありません。キャンパス内に学生寮もあります。

 

授業内容やクラスメイトについて教えてください。

 建築学部でしたので、7割は建築に関連する授業です。日本と同様に設計・構造・法規・施工などバランスよくカリキュラムが組まれ、最終学期には自らゼミを選んで卒業設計を行います。全科目がいわゆる「必修単位」でその学期で修得できなければ再度履修し直すことになり、また、一定の成績を下回るとビザの更新ができなくなってしまうので、2割ほどの学生が途中で退学します。僕自身、毎日ついていくので精一杯でアルバイトや課外活動などはできませんでした。

 

滞在先(ホームステイ、寮、アパートなど)はどのようなところでしたか?

 最初の1年は大学直営の学生寮で生活していました。寝室は1人部屋、その他は共用で家賃はRM1,200(約3万円)でした。キャンパス内にあるので、密な時間割の学部前半は助かりました。最後の1年は広い作業スペースが必要でしたので、近所のコンドミニアムに引っ越しました。広いワンルームに共用のプール・ジム付のコンドミニアムで家賃はRM1,800(約4.5万)でした。プール・ジム付というと相当豪華なコンドミニアムのように聞こえますが、マレーシアではごく普通の設備で、部屋自体は簡素なものでした。

 

生活費はどのくらいの費用がかかりましたか?

 僕の場合は学費が年間110万(マレーシアではかなり高額な学部でした)、生活費が年間100万ほどかかっていました。あまり贅沢はしませんでしたが、それでも最終学年には材料費・就活の為の帰国などで出費がかさみ、両親には感謝しかありません。

 

苦労したことは何ですか?

 編入したてのころは英語もうまく話せず、テストでも落第ギリギリの教科ばかりでしたので、焦りとプレッシャーを常に感じていました。グループワークでも上手く貢献できている実感が無く、情けなさと歯がゆさでいっぱいの日々でした。

 

留学生活の中で一番楽しかったこと・一番印象的な出来事は何ですか?

 学部での課外旅行や国際機関でのインターンなど挙げればキリがないですが、やはり卒業設計に一番熱中し、楽しかった時期でした。今でもたまに当時のゼミの様子が夢に出てきます。

卒業後の進路を教えてください。

 新卒でJICA(国際協力機構)へ就職しました。現在は途上国の建物の耐震補強を進めるプロジェクトなどを担当しています。

これから留学される方へのメッセージ

 実際に行ってみないとわからないことがほとんどかと思いますが、それでも日本にいるうちから留学のプロや先輩日本人学生から情報を得ることで準備できること、防げるトラブルは多くあるはずです。また、英語は勉強しすぎて無駄になるという事はありませんので、できるだけ余裕のあるうちに進めておくといいと思います。
先が見えない時代ですが、だからこそ価値の下がらない「経験」を多く積んでおき、それを話せるようにしておくことが重要なのかなと思います。一生にそう何度も来ないチャンスですので、しっかり準備して、充実した留学生活を目一杯楽しんでください!

 

 

↑ページトップへ戻る