自分の人生に繋がるような「留学」へ
E.K.さんが学生時代から6年間滞在したロサンゼルスの街並み
University of California, Los Angeles校(UCLA)
私立高等学校卒業 E.K.さん
2011年3月 | 高校卒業 |
2011年3月 | ELS Language Centers, Santa Monicaで語学研修を開始 |
2011年8月 | Santa Monica Collegeへ入学 |
2013年9月 | University of California, Los Angelesへ入学 |
2017年6月 | University of California, Los Angeles卒業、アメリカで就職 |
留学の動機 海外の大学に留学しようと思った理由やきっかけは何ですか?
海外の大学に留学しようと思った理由やきっかけはいくつかあるのですが、両親の影響がとても大きかったと思います。韓国人の母をもつ私は、小さい頃から自分のアイデンティティについて考えることが多く、「自分は誰なのか」「なぜ生まれてきたのか」「どのように人生を送りたいのか」といったことを考えてきました。
そうした経験もあり、日本で大学進学について考えていた頃には、「やりたいことが明確ではないのに、なぜ、大学に入学する前から専攻を決める必要があるのだろう」と、専攻を決めることに躊躇していました。
一方で、アメリカの大学にはとても多くの専攻があり、大学進学後に専攻を決めることができます。在学中に様々な授業を受講しながら、自分が学びたいことを決められる、そういったアメリカの教育制度に惹かれ、アメリカで大学を卒業することを目標に、留学を決意しました。
英語力 留学前にはどんな英語の勉強をしましたか?現地でどのように英語力を伸ばす工夫をされていますか?
留学前にTOEFLの勉強をしていましたが、座学はあまり得意ではなかったので、現地で生活を通して英語を学んでいきました。
現地では、まず、学校以外の時間で英語を話す環境を作っていきました。現地の学生や社会人が集まるディベート団体に入り、「考えて意見を発信する練習」を大学卒業までずっと続けていました。
英語以外に準備したことは何ですか
「志」です。留学が流行となりつつある中で、どうすれば留学を最大限効果のあるものとし、自分の人生につなげることができるのかを考えました。その過程で、周りの誰よりも質の高い留学にするという気持ちや「志」といった内面的な準備を進め、留学に対する意識を高めていきました。
同時に「発言力」を鍛えました。単に留学するだけだったり、海外の学校に通ったりするだけでは、ネイティブとうまくコミュニケーションを取ったり、現地の方と交流を深めたりすることはできません。現地の人々とうまく交流するためには、自分の意見をはっきりと相手に伝える必要があると感じ、自分の意見を相手に伝える練習を徹底的に行いました。具体的には、自分の意見を伝える際に、全ての物事に対して、「WHY(なぜ)」と問いかける、自問自答を繰り返すようにしていました。
大学での勉強や生活について教えてください。
私は課外活動に力をいれていたため、勉強時間は必要な時間だけ設けていました。授業以外の時間では、週に4時間程度だと思います。UCLAと聞くと、「大変そう」「毎日徹夜」といった印象をもつ方もいますが、そんなことはありませんでした。
効率よく勉強し、課外活動等と両立しながら、学業を進めていきました。
あえて学校での勉強時間を制限することで、効率の良い勉強ができるのだと学びました。大学では、「知識」ではなく、「考え方」や「効率性」というものを重視して勉強をすることをおすすめします。それが社会に出たときに生きてきます。
将来の希望、進路に関して教えてください。
私は現在、アメリカで働いています。6年間住んだロサンゼルスを離れ、ニューヨークで仕事をしていますが、ロサンゼルスにも月に1回の頻度で行っています。
私の夢は、留学の方法を教えることをとおして、教育の変革につなげ、日本の方々に夢を与えられるような教育の場を作るということです。
現在は、アメリカでお世話になった現地の起業家の方や教授の方々と一緒に、新しい留学プロジェクトを立ち上げている段階です。留学生が、ただアメリカに来て、学校に通うだけではなく、より多くのきっかけを掴めるようなプログラムの開発に取り組んでいます。
これから海外の大学を目指す日本の高校生にアドバイスやメッセージをお願いします。
留学をしていなければ、今の自分の人生はなかったと思っています。私は大きな志をもって留学をしましたが、留学する人、全員が全員、そういった留学をしているか、と聞かれるとそうではないというのが現状です。
大きな志をもって留学しても、現地で周りと同じことをしているだけでは、流行の留学に変わりありません。留学は単なるきっかけでしかなく、留学を通して何を吸収するかが重要になってきます。つまり、自分自身がオープンになり、吸収していく柔軟性がなければ、留学が終わった時には、ただの「思い出」になってしまいます。一度きりの「留学」ではなく、自分の人生に繋がるような「留学」を目指してください。
私は、アメリカが世界でもトップレベルの先進国であると同時に、日本と異なる考え方が普及している国だと思います。だからこそ、アメリカの留学は、日本とアメリカの両方の強みを身に付けることで、視野をより大きく広げていくことができるチャンスだと考えています。留学を終え、社会に出た今でも、二つの国を通して学ぶことは多いです。
私が周囲の方からいただいたきっかけを、今後より多くの人に広げていくため、私自身も日々精進します。